読書する女

本を読むこと以外、すべてのことを放棄してしまいたいエディター&ライター、Aliceによる本の話、日々のこと。

2017年9月21日のお買い上げ本。

今日は朝から、いいえ、もっと前から、今日本屋さんに行くと決めていました。 手帳にも、仕事のTo doタスクよりも大きな字で「本屋さん」と書いておきました。 目当ては、お買い上げ本の1冊『早稲田文学増刊 女性号』です。 作家の川上未映子さんが責任編集…

Words012 男ってやつは……。

私が見たところによると、男の人の八割くらいは、いくつになっても自分のまわりにいる女の人たちが自分に多かれ少なかれ気があると思っているみたいだった。 「彼女について」よしもとばななより www.amazon.co.jp 笑い出すような場面に出てくる文章ではない…

ブログに書くこと、今昔。

私がつくった最初のブログは、yahooブログでした。 就職活動に失敗して、なりたかった出版社は全滅、どうにもならない閉塞感にどっぷりとはまっていた時期なので、今から20年弱前のことだと記憶しています。 もちろんTwitterやFacebookがない時代のことです…

BOOK021『田村はまだか』  朝倉かすみ

Amazon CAPTCHA 無条件で、未来がキラキラ輝いたものになるだろうと信じられた時期。 まわりで起きる様々な出来事が理不尽に思えて、その理不尽さと闘えていた時期。 いまの自分を、無条件で“幸せ”だと思えた時期。 人生にはさまざまな「時期」があり、、リ…

Words011 まとわりつくものたち。

仕方のないことって、どうしてこう、人生にまとわりついてくるんだろう、とため息をつきそうになった。 『さようなら窓』 東直子 より引用 そう、たしかに、仕方のないことはまとわりついてきます。 困ったな、煩わしいなと思っていても、まとわりつく。 仕…

さようなら。こんにちは。

このところ、いろいろなことを心機一転させるような機会があり、あれやこれやに思いを馳せていました。 そして見つけた答えを忘れないように、ここに記しておくことにします。 実は、いまから5年くらい前の私はプライベートもお仕事も、経済状態も混沌を極…

リトルプレス&zine蒐集をやめます宣言。

訳あって、先週は自宅にある本の整理をしていました。 あまりの量に自分でも驚きながら、私は 「今後、リトルプレスおよびzine関係は蒐集しない」 と決意するに至りました。 我が家には、恐らく人よりほんの少しだけ多めに積読本があります。 積読本ですから…

7042人の読書する女。

"読書する女"というタイトルでブログを書いている私。 このタイトルにはいくつか意味合いがありまして、もちろんひとつめは本を読まずにはいられない性分だということ。 ふたつめは、亡きおばあちゃまとの最後の会話です。 詳細はこの記事に書いてあります。…

BOOK020『明るい夜』 黒川創

明るい夜 (文春文庫) | 黒川 創 |本 | 通販 | Amazon このままじゃいけないとわかっているけれど、先は見えず、身動きをとることすらできない。 いつかの私が思い描いたのは、こんな私じゃなかったのに……。 そんな思いにからめとられる経験は、きっと誰にも…

2017年6月30日のお買い上げ本。

急に決まった取材の資料を買いに、大慌てで飛び込んだ本屋さん。 「仕事の資料だけ」 「荷物が多いから、資料以外に自分用の本なんて買ったら、重くて仕方がないよ」 と自分に言い聞かせていたにもかかわらず、買ってしまう私。 でも、これもよくある話です…

BOOK019 『薬指の標本』  小川洋子

Amazon CAPTCHA 小川洋子というと、あの“博士の愛した数式”を思いうかべる人が多いと思います。 私は彼女の書く幻想小説がとっても好きです。 愛にまつわる、どうしようもなさを描いた短篇2作品が収録された本書も、現実にはありえない、ちょっと不思議な設…

2017年6月16日のお買い上げ本。

金曜日、ランチの帰りにふらりと立ち寄った本屋さん。 私のお買い上げ本の大半は 「さーて、本でも買いに行こうか!」 と気合を入れて出かけたときではなく、"ふらり"と立ち寄った際に出会ってしまったものがほとんどです。 あの本を買わなくちゃという、確…

じたばた、しない。

実は、私、目下、仕事もプライベートも停滞中です。 もうちょっと若い頃の私であれば、 「なんとかしなくっちゃ」 と頭はフル回転。 あんなことをしてみたり、こんなことをしてみたりと焦って、なんとかイマイチな状況から抜け出そうとしていました。 でもこ…

2017年6月11日のお買い上げ本。

中野に行くと必ずと言っていいくらい立ち寄るのが、ブロードウェイのなかにある、タコシェです。 いわゆる新刊書店とは一線を画すその存在感……。 リトルプレスやZINEの取り扱いが豊富で、いつも新しい発見があります。 所用で中野に立ち寄った本日、タコシェ…

2017年6月8日のお買い上げ本。

ずっと書いていなかった、お買い上げ本。 再開することにしました。 記録のために。 そして、ブログを更新する習慣を、取り戻すために。 ただ、冊数が多いとうまく写真が撮れなかったり、その時間がなくて後回しにしているうちにタイミングを逃したりするこ…

ワンピースが好きな理由。

ゴールデンウィークを過ぎたくらいの時季から、私はよくワンピースを着ます。 夏になると週の半分以上をワンピースで過ごすほど。 恐らく、私はワンピースという形状の服が、とても好きなのだと思います。 そうそう、『暮しの手帖』編集部にいたときには「ワ…

LITTLE PRESS003『本の部屋のファンタジア』

イラストレーターの平出紗英子さんと人形作家のイシイリョウコさんが、 “本棚から選んだ私たちの好きな本” をテーマに描いた小さな、小さな画集です。 登場する本は『不思議の国のアリス』『ひなぎく』『ヒエロニムス・ボッシュ』『あわて床屋』『銀河鉄道の…

BOOK018 『建てて、いい?』 中島たいこ

Amazon CAPTCHA 居場所、って難しい。 実家では、お仕事の関係で共に暮らしていた母や父、弟と生活のサイクルが6時間くらいずれていて、顔を合わせることもあまりなく、玄関の出入りや洗面台で立てる音などにかなり気を使う日々を送っていた時期がありました…

BOOK017 『さようなら窓』 東 直子

Amazon CAPTCHA 男女の間で、“気づいてしまうこと”は時に命取りになります。 それは決して、浮気とか、嘘とかそういった類のものだけではありません。 “好き”だと思い込んでいただけで、実は“好き”じゃない、と気づいてしまうなんて、致命的な“気づき”も存在…

どうして、それほどまでに性的な描写が必要なの?

今から2ヵ月とちょっと前2月24日に発売になった村上春樹さん著『騎士団長殺し』の上巻を、ようやく読み終わりました。 買ったのは発売日の翌日だったので、2ヶ月以上かかったことになるでしょうか。 どうしてこれほどまでに時間がかかったのか。 仕事に追わ…

本棚有名人に、なれるかもしれない。

1ヵ月ほど前のこと、こんなニュースを見つけました。 internet.watch.impress.co.jp 要約すると…… 「じぶん書店」で会員登録をして、講談社が展開する約3万2000点の電子書籍からタイトルを選択。 そのタイトルの推薦コメントを入力するだけで、自分がセレク…

BOOK016 『ほめことばの事典』 榛谷泰明編

www.amazon.co.jp 総ページ数、524ページ。 じっくりと読み進めるためのものじゃなく、気が向いたらパラパラとページをめくって、気になるところを読んでみる事典です。 その内容はタイトル通り、古今東西のさまざまな文学作品から“誰かをほめている”フレー…

いつかのお買い上げ本。

人材不足に悩む某女性誌の編集部を、手伝いはじめて1年半。 編集部の入っているビルに本屋さんが入っているのですが、近隣にある本屋さんでポイントカードを作ってあるので、買ったことがありませんでした でも、ビルの中にある企業で働いていると割引購入…

BOOK015 『おんなのひとりごはん』 平松洋子

www.amazon.co.jp ひとりで食べ物屋さんに入るのが大の苦手な私。 一人飲みにはまっていた時期もありましたが、それは“独りで来店するお客さんが大半”なお店ばかりでした。 そういうお店は、一人でいることが不自然ではなく、一人で来た者同士仲良くなるケー…

私が、Twitterやブログであまり言葉を書かなくなった理由。

このところ、めっきりブログの更新も、Twitterへの投稿もしなくなったなと薄々気がついてはいました。 私は、その理由を“忙しさ”にあると決めつけていたのですが、もしかしたら、違うのかもしれません。 たしかに、このところ、とても忙しい日々を送っていま…

いつかのお買い上げ本。

本屋さんに足を運ぶ時間はなんとしても死守していましたが、買った本を記録する手間はかけられずにいた、この数ヶ月。 しっかり本を買いつづけています。 読書する女ではなく、本を買う女と名前を変えたほうがいいのではないかというくらい買っていました。 …

Word010 いつか、あなたと出会うまで。

人は簡単に間違い、簡単に雑踏の中で大切な相手を見失う。 『百万円と苦虫女』 タナダユキ より抜粋 Amazon CAPTCHA 悲しいけれど、たくさん間違えて、たくさん見失う、しかないのだと思います。 生きてると、そんなことの繰り返し。 でも、たくさんたくさん…

マイペースが、とりえなの。

気がつけば、1ヵ月以上もブログを放ったらかしにしていました。 本を読む時間はほぼないくせに相変わらず本を買いつづけ、積読本の山をますます高くしている日々を送っています。 本を読めないストレスを、本を買うことで晴らそうとするのは、昔からの性分…

いつかのお買い上げ本。

仕事を調整して、早めの年末年始休暇をとった昨年。 お休みの間にたくさん本を読むぞ! という固い決意のもと、本屋さんに行っては本をあれこれ買い込んだのでした。 「そのうち、どれだけの本を読んだの?」 とか 「積読の山は、少しでも低くなったの?」 …

BOOK014 『京都・東京 甘い架け橋』 甲斐みのり・奥野美穂子

Amazon CAPTCHA 文筆家でLouleの主宰者でもある甲斐みのりさんと、京都にある喫茶店・六曜社のウェイトレス、奥野美穂子さんの二人が季節ごとに贈りあったお菓子と手のをやりとりをまとめた1冊。 メールにブログにTwitterち次々に登場するコミュニケーション…