読書する女

本を読むこと以外、すべてのことを放棄してしまいたいエディター&ライター、Aliceによる本の話、日々のこと。

どうして年明け早々、本屋さんに最新号の雑誌が並んでいるのか。

 出版業界には、“年末進行”というのがありまして、師走になりお経をあげるために、東西を馳せる師匠の僧と同じくらい、いいえ、もしかしたらそれ以上、関係者は忙しい日々を過ごすことになります。

 

「年末進行ってなに?」という方にご説明しましょう。

年末年始のお休みがおわって、仕事始めのころに本屋さんに行くと、雑誌コーナーには年明け後に秦奪いとなった最新号が並んでいると思います。

雑誌を印刷して、本の形に製本してくれる印刷所や製本所は、年末年始は当然休業です。

できあがった本や雑誌を書店さんに流通させてくれる、トーハンや日版さんのような取り次ぎさんもお休みです。

だから、年明け早々に書店に並んでいる本は、印刷所や取次ぎさんがお休みになるまえに、本にしておかなければ、読者の方たちのもとに届けられないということです。

年末年始休業は約1週間くらいでしょうか。

本や雑誌にかかわる人たちは、そのお休みの分、進行スケジュールを思いっきり前倒しして、下手すると2号を同時並行するような状況で仕事をすることになる……。

というのが、年末進行です。

これは、年末だけではなく、ゴールデンウィーク、お盆、シルバーウィークなど、カレンダーに赤い数字が並ぶと起きるもの。

「連休、やったー!」

と純粋に喜べないのが、出版関係者の悲しい性なのです。

 

そんなこんなで、ブログの更新ができないくらい“年末進行”にずっぽりとはまっています。

ただ、どんなに忙しくても本屋さんに行って、本を買うことをやめられないのは変わりません。

どんなに忙しくても、山積みになった本を引っ張り出しては、たとえ数行であっても読書の時間を作るのも変わりません。

 

数日だけですが、年末進行の沼から息継ぎのため顔を出せるくらいの余裕が出てきたので、ブログ更新してみました。

どんなに忙しくても散財した本のあれこれは、また夜にでも……。